Gibson ES-335TDのネックリセットです。
ネックセット部の加工が完了し、ネックの再接着の作業に入りました。
オールドギターの修理の場合、「直し過ぎ無い」事も重要なポイントだったりします。
特にネックリセットの作業の際に、ネックセット部を必要以上に作り込むとオールドギターの軽い鳴りが失われてしまいます。
「必要以上」ではなく、「必要十分」の強度が得られるように、作業内容を検討する必要があります。
今回は結局、ネック側ネックセット部底面のエンド側の厚みを1.5mm程増やしました。
つまり、もともとはその部分が全く浮いている状態で接着されていた訳で、これは修正せざるを得ませんでした。
あとは、ネック側・ボディ側共に側面のきつ過ぎる所は再接着の際に障害となるため少々削り加工をし、エンド側にある空間は埋めたりせずにそのままにしています。
文章にするとこれだけの作業ですが、設計寸法ではなく、接着面の当たりを見ながらの作業の為、結構時間を掛けています。
接着の乾燥を待ち、続いてフレット交換の作業に入ります。担当:渡部